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ハマサイトクリニックからのお知らせ

日本総合健診医学会第51回大会にて、当クリニックの吉形玲美医師が「フェムテック到来により期待される女性検診のパラダイムシフトと展望」について発表しました

2023年2月27日 | お知らせ

当クリニックの吉形玲美医師は、2023年1月28日(土)に開催された「日本総合健診医学会 第51回大会」にて、「フェムテック到来により期待される女性検診のパラダイムシフトと展望」と題した講演を行いました。

吉形玲美医師を含む5名の医師・専門家が、「次世代女性医療のパラダイムシフト~多様性と可能性を求めて~」と題したシンポジウムでそれぞれの専門分野について発表を行いました。

 

【吉形玲美医師 発表内容】

・超高齢化社会における女性の健康管理-トータルヘルスケアを目指す女性検診

女性のライフステージ(思春期、性成熟期、更年期、高齢期)ごとに、月経不順や、子宮頸がん、乳がん、GSM※1など婦人科特有の疾患から、更年期障害や骨粗鬆症、うつ病などQOL(生活の質)に関わる疾患などが大きく関与。女性ホルモンの変化によって、必要な検査は異なるため、予防の観点からも各世代に対応した健康管理がとても重要です。

10代~60代以降の各世代の女性ホルモン状況にあわせた当クリニックオリジナル「世代別婦人科ドック」「更年期診断パック」(簡易的な更年期症状診断に加えて、動脈硬化検査と骨密度検査、エクオール検査)の実施例を発表し、各世代に必要な検査について紹介しました。

 

・フェムテックの最新トレンド-女性の健康長寿に対するフェムテックの考え方

近年急激に拡大している世界のフェムテック業界。Fem Tech Analysisによると、女性は男性より寿命が長く、特に女性はうつ病やメンタルヘルス障害の影響を受けやすいことが示されています。さらに、女性の生殖可能年齢は男性よりもはるかに短く、「性と生殖に関する健康」(リプロダクティブヘルス)は、性差に加えて世代差別も考慮されるべきであるとされています。健康長寿へのソリューションとして、女性の健康寿命に強く寄与するフェムテックのカテゴリーは「メノポーズケア2」と「メンタルヘルスケア」があげられています。

※2メノポーズケア:更年期症状に対処し健康的に毎日を送るための対策

 

・女性検診のパラダイムシフトと展望-女性検診・セルフメディケーションへのフェムテックの活用

ライフステージ別で活用できるフェムテックは、月経・生理痛改善に関するものから、ピルのオンライン処方、ホルモンバランスチェック、妊活・産後ケアなど、さまざまなツールやデバイスがあります。人生100年時代において、女性の閉経は長い人生の中でも通過点であることから、GSM※1 対応を含めた「更年期症状対策」や「メンタルヘルス」は今後、健康長寿に繋がるフェムテックとして重要なカテゴリーに位置付けられます。

そして女性検診領域では、フェムテックの中でも自身の健康状態や必要な対策を個別に把握する先制医療的、またアセスメント的な役割を持つ検査を活用できます。さらには、検診後の情報提供・相談・結果レポートなどフォローアップを行うアプリの活用にも今後期待できます。

※1 Genitourinary Syndrome of Menopause の略称で、日本語では「閉経関連尿路生殖器症候群」と訳されます。

 

-自験例の紹介-
健診受診者の年代とエクオール産生能検査結果

当グループクリニックの健診受診者の年代とエクオール検査結果の一部を紹介。結果から、全体の70%がエクオールを産生できない体質であり、エクオールの理想的産生者はわずか7%。さらにホルモン欠乏による変化が考慮される周閉経期・閉経者は全体の66%であることがわかりました。

 


吉形医師の発表スライドより

 

体内でエクオールが産生できると、体脂肪や内臓脂肪面積の低下や、骨吸収抑制、尿酸値の低下など、生活習慣病に関わるさまざまなリスクを軽減することが分かっています。さらに、エクオール生産能は、乳がんや前立腺がんリスク低減にも関与していることから、健診結果を基本として、女性ホルモンの欠乏によるリスク効果を考慮し、エクオール産生能検査で産生力を把握した上で、食生活やサプリメント活用の指導をすることが重要であることを発表しました。

 

ラクトバチルス含有プロダクトによるフェムゾーンケア介入結果

吉形医師のグループが2021年に実施したラクトバチルス乳酸菌含有素材3を使用したフェムゾーンケア介入によるGSMおよび腟マイクロバイオームの改善効果についての研究成果の一部を紹介。結果から、閉経・未閉経群全てのグループにおいて病原菌の割合が減少し、特に未閉経群でソープ、クリーム、腟ジェルまで使用したグループでは有意な減少が認められました。さらに、過活動膀胱の症状も有意に改善された結果を紹介しました。

 

吉形医師の発表スライドより

※詳しくは、プレスリリースをご覧ください。

※3【使用商品】 
エストール® デリケートソフトウォッシュ
エストール® デリケートソフトジェルクリーム
エストール® インナージェル ラクトバチルス乳酸菌配合

 

 

最後に吉形医師は、「フェムテックの到来で女性検診に期待されること」として、

➀自身の体質、性質を知り、必要な対策を把握するための『セルフチェック』。

②自身に必要な健診項目の情報を得て、健康リテラシーの向上、経年データ管理と対策のアドバイスを受ける『遠隔アセスメント』。

③QOLを高めるプダクトや医学的エビデンスにもとづいたプロダクト・サプリメントを活用する『セルフメディケーション』。

④どこにいても専門医と繋がれる、医療の効率化を図る『遠隔医療』。

をあげ、この4つを組み合わせて上手く活用していくことが大切であると伝え、本講演を締めくくりました。