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院長ブログ

最近のホルモン補充療法(HRT)(4) -さまざまな投与方法-

更年期障害の代表的な治療「ホルモン補充療法( hormone replacement therapy: HRT)」
具体的にどのような処方があるかご存じでしょうかSmile

~経口投与と経皮投与~
HRTは主に経口投与(錠剤)と経皮投与(貼り薬=パッチ、塗り薬=ゲル)の2種類かれます。注射剤は現在あまり使われません。経口剤は手軽で好まれることが多いのですが、小腸から吸収され肝臓で代謝される際に体内因子(凝固系、炎症など)に影響を与えるリスクがあります。一方、経皮剤はこのような影響がないため血栓や炎症へのリスク抑制が期待できます。

~経皮投与のメリット~
実際に、経皮投与は経口投与と比較し心筋梗塞、脳梗塞(血栓による疾患)のリスクが低いという報告があります。心筋梗塞ではHRTを施行していないグループよりもリスクが低いという結果です。(図☆経皮は黄色)
近年ではこのような背景から、経皮剤の使用が増えています。(図☆☆)

投与経路による心筋梗塞のリスク

HRT処方の推移

最近のホルモン補充療法(HRT)(3)-乳癌リスクは生活習慣リスクほど高くない-

更年期障害の代表的な治療「ホルモン補充療法( hormone replacement therapy: HRT)」
HRTと乳癌のリスク、皆さまが一番気にされていることかもしれません。
最近では’HRTの投与期間が5年未満では乳癌発症リスクはかわらない’ということが一般的に知られてきました。そのほかにも興味深いデータも報告されていますSmile

~各種習慣と乳癌リスク~
HRTは組み合わせる薬のパターンや投与方法でも副作用発現頻度が異なるといわれています。食生活では’フライドポテト”グレープフルーツ’、生活では’夜勤”フライトアテンダント”電気毛布の使用’などがHRTよりも乳癌の相対リスクが高いという報告があります。(☆図;HRT⇒EPT黄字

乳癌リスク

最近のホルモン補充療法(HRT)(2)-費用対効果-

更年期障害の代表的な治療「ホルモン補充療法( hormone replacement therapy: HRT)」
クリニックを訪れる方には費用の心配をされる方もいらっしゃいます。
治療開始にあたって必用な検査(主に保険適応)は多少の負担がありますが、治療薬は保険処方のため風邪薬など、ほかの一般処方と大差はありません。

~費用対効果~
HRTのメリットとして、「医療費の節約ができる」という報告があります。
2011年に日本女性医学学会のインターネット調査でも、HRT施行者のほうが、非施行者よりも医療機関にかかる費用や一般医薬品につかう費用が安いことが示されました。(図☆)

医療費比較

HRTにより様々な症状が改善し、その結果、医療機関受診や薬品の使用が減るということなのでしょう、興味深いデータですねSmile

最近のホルモン補充療法(HRT)(1) -新たな効用の報告-

更年期障害の代表的な治療「ホルモン補充療法( hormone replacement therapy: HRT)」
HRTは症状を有する閉経後女性の第一選択薬として国際学会で認められています。
更年期障害の治療以外にも副効果として、骨量増加・動脈硬化改善などが知られていますが、最近ではまた新たな効用が報告されています。

~睡眠に対する影響~
HRTを行った人は、行わなかった人と比べて「夜間覚醒=夜中に目が覚めてしまう」
「再入眠困難=目が覚めてまた寝入る」リスクが低いという報告がありました。
HRTには「より質の良い睡眠」を得る効果があるということが示されています(図☆)

HRTの睡眠に対する影響

~筋力に対する影響~
一卵性双生児で検討した研究、HRTを行ったほうが垂直跳びの高さが高く、最大歩行スピードが速かった、ということからHRTが「体力」「筋力」に効果があると考察されています。

~死亡率~
2009年の報告、HRT施行者の相対危険度(非施行者を1としたときの割合)は0.72、
HRTによって死亡リスクは約3割減少することが示されました。

HRTはそのベネフィットとリスクを知って、正しく使用すれば様々な恩恵をうけることができる治療です。迷っていたらまず専門医を受診し相談してみましょうSmile

子宮頸がん予防ワクチン(3)-上手な子宮頸がん検診の受け方-

当院を訪れる方の中にはすでにワクチン接種が済んでいる方もいらっしゃいます。
しかし、接種が済んだら子宮頸がん癌検診しなくてよい、というわけではありません。
ワクチン接種の前にHPV感染があって子宮頸がんを発症してしまうこともあるのです。

~検診のタイミング~
性交経験の無い方
子宮頸がん検診をせずワクチン接種することは問題ありません。
ワクチン接種後に性交機会があったら1~2年以内には定期検診を受け始めましょう。

性交経験の有る方
子宮頸がん検診を行ってからワクチン接種をお勧めします。万が一、がん検診で異常が認められた場合でも(前がん状態で経過観察で可の場合)感染しているHPVタイプにより同時にワクチン接種することに意味があります。

~HPVチェックを合わせてより正確な検診を~
子宮頸がんの原因ウイルス「HPV」は子宮頸部の粘液から検査ができます。子宮頸がん検診と同時にできる簡単な検査です。
検診では自費のためやや高額ですが、HPV併用の検診で「偽陰性率=がんの見逃しがゼロ」となる、と認められています。最近では諸外国や日本でも検診に導入しよう、という動きが始まっています。
またHPV感染がなく検診結果が問題なければ、次の検診は2年後でOKですよSmile

子宮頸がん予防ワクチン(2)-自分は接種したほうがよい?接種のタイミングについて-

私は日々の診療で子宮頸がん検診も多く行っています。受診者の皆さまから「私は子宮頸がんの予防ワクチンをうっても
意味がありますか?」とよくご質問をいただきますSmile

~接種のタイミング(1)~
公費助成の世代(現在日本では主に中学生~高校生)
一番予防効果が高いとされます。

~接種のタイミング(2)~
妊娠を考える世代の皆さま(45歳くらいまで)
公費助成の世代を過ぎると「私は接種しても意味がない」と思っている方が少なくありませんが予防効果はあります。特に
「これから妊娠したい」と考えている方は大事な子宮も守るためにもお勧めします。

~接種のタイミング(3)~
「子宮頸がん」や「子宮頸部異形成(前がん状態)」子宮を残す治療をされた方
子宮を残すことが出来たら再発の予防にも接種する意味があります。ご自身の病状と一緒に主治医の先生に相談されるとよいでし
ょう。

子宮頸がん予防ワクチン(1)-正しい情報を得るためには?-

子宮頸がんの原因ウイルス「HPV(ヒト・パピローマ・ウイルス)」の感染を予防するのが、現在実施されている通称「子宮頸がん予防ワクチン」のことです。
日本に導入されて数年経ちますが、副作用など様々な取り上げがされてきて混乱してしまう方もいることでしょう。

~医師と相談し個別対応を~
公費助成の世代のかたは、お母様とご本人一緒に小児科もしくは婦人科医より説明をうけることを、その後の世代(~45歳くらいまでの方)は婦人科医から説明をきいてみましょう。マスコミやネット情報に流されない冷静な判断ができると思います。

~予防できる‘がん’として~
婦人科医として多くの子宮頸がんで苦しむ方々を診てきた私にとってこのワクチンの登場は何と画期的なことだろう、と感じました。‘受けておけばよかった’という方が増えないよう皆さまに正しい情報を伝えていきたいと思いますSmile

女性と便秘(4)-下剤の使い方-

2013年3月15日 | Beautiful Women's Life,女性医療 |

下剤は種類も多く、効き方の違いから「自分にあったもの」をわかっていてリクエストされる方が多いです。長年わずらっている方の中には「多量服用」されていることもあり、注意が必要です。

~下剤を使う時間帯~
「一般に短時間で排便を促すのではなく「一晩かけて」が基本です。そのため、就寝前に飲んでいただくことをお勧めします。多量内服をしないと改善しない場合、先日お伝えしたような漢方薬との併用など医師へ相談してみましょう。

~下剤の効果を朝食でうながす~
就寝前に飲んだ下剤が一晩かけて腸に行き渡ります。そのタイミングで「朝食をしっかり摂り、その刺激で排便へ、」このパターン作りが大切です。はじめは朝に便意を感じられなくても同じパターンを繰り返していくことで身体の反応が徐々にかわりますよSmile

女性と便秘(3)―基礎代謝アップで改善しましょうー

2013年3月13日 | Beautiful Women's Life,女性医療 |

便秘の改善として「食物繊維を良く摂りましょう」は皆さまの知るところですが
基礎代謝をあげることも改善にとって関係が深いのです。
基礎代謝が上がると冷えや肥満予防にもなりますねSmile

~基礎代謝を上げる栄養~
身体に入った糖分をエネルギーに変えるには、「ミネラル」と「ビタミンB1,B2」が必要です。これらの栄養を
しっかり取ると、効率よくカロリーが消費されます。
ミネラルの中でも特に女性が不足しがちなものが「亜鉛」と「鉄」です。

~亜鉛の+α知識~
亜鉛は何に含まれているか?一般にあまり意識されない栄養素でしょう。以前もお伝えいたしました「妊活」にも恩恵の
深い栄養素
です。(図☆;著書「妊活バイブル」より)

亜鉛

女性と便秘(2)-漢方薬による便秘改善-

2013年3月12日 | Beautiful Women's Life,女性医療 |


女性の悩みに多い便秘、理由を考えた時、その人それぞれの体質や生活習慣の違いがあります。私は一般的な便秘薬のほかに「漢方薬」を好んで処方しています。

~便秘の原因と体質を考えた処方例~

・冷え性で血行不良 トウキシャクヤクサン
・肥満やメタボ ボウフウツウショウサン
・むくみがち ボウイオウギトウ
・ガスがたまりやすい ダイケンチュウトウ など、、

便秘とそれに伴う症状を合わせて体質改善が期待できますよSmile

~漢方薬のメリット・デメリット~
メリットは副作用の心配が少なく、妊娠中も使えます。また保険が適応されます。
便秘改善目的の処方ではデメリットはほとんどないと思いますが、体質にあったものを選ぶことが肝心ですので、医師の診察をうけて処方してもらうことをお勧めします。

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