子宮がん検診について


院長 吉形玲美
子宮がんは、乳がんに並び、女性特有の病気として挙げられます。子宮がんには子宮頸部にできるがんと体部にできるがんの2種類がありますが、子宮がんの大半は子宮頸がんが占めております。両者はその部位、がんの種類、発症年齢も異なります。近年、全国的に検診実施が広がるにつれて、今では早期発見、早期治療によって高い治癒率が得られるようになってきました。早期発見のためにも定期的な検診を受けることがとても大切です。
当施設の子宮がん検診は、女性の方へあんしんして受診頂けるよう医師~スタッフまですべて女性による検査で対応しております。普段生活で気になっていることや聞きにくいことなど気軽にご相談して下さい。

子宮がんには、子宮頸がんと子宮体がんがあります。
子宮頸がんは初期段階ではほとんど自覚症状がないのに対し、子宮体がんは、病状が進行していない早期の段階で出血をきたすことが多く、不正性器出血での発見が約90%といわれています。
子宮体がんも、気になる症状があれば子宮頸がんの検診時に申し出て、がん検診を受けられます。
子宮頸がん
●対象となる方
20歳以上の方
市区町村の場合は30歳以上の女性が対象であることが多いですが、最近では20代や30代の子宮頸がんの患者さんが増えていることや、初期症状 は無症状であることが多いことから、20代の方も子宮頸がん検診を受けることは非常に大切です。
《 こんな方はリスクが高くなります 》
- ・性経験が早かった方
- ・セックスの頻度が高い方
- ・パートナーが複数いる方
- ・パートナーが複数の異性とつきあっていた方
- ・妊娠・分娩回数が多い方
- ・喫煙者
1年に1回
●検診内容 問診、子宮頸部細胞診、経膣エコー検査
子宮体がん
●対象となる方
40歳以上になったら検査を受けることをお勧めいたします。
多く診断される年齢は、50歳代から60歳代ですが、最近では全ての年齢層で年々増加傾向にあります。 更年期※や閉経後に性器の不正出血が、わずかでも見られた場合はすぐに婦人科で受診しましょう。
《 こんな方はリスクが高くなります 》
- ・閉経した方
- ・不正出血のある方
- ・下腹部痛
- ・妊娠の経験がなく、月経が不順な方
- ・ホルモン補充療法を受けた方
- ・子宮内膜増殖症がある方
- ・未産の方
1~2年に1回
●検診内容 問診、子宮体部細胞診、経膣エコー検査
当院の子宮がん検診の特徴
● 婦人科系の病気も合わせてチェックが可能
● いつでもインターネット予約可

子宮がん検診の流れ(子宮頸がん)
前日までに注意しておくこと・・・
・予約をする時は、検診日が生理期間と重ならないようにしましょう。
・現在妊娠中や妊娠の可能性があると受けられない検査項目があるので、予約時に必ずその旨を伝えましょう。
・食事や飲み物についての制限はありませんが、暴飲暴食や過度の飲酒は避けて十分な睡眠をとり体調 を整えましょう。
受付にて最初に簡単な問診票を書いていただきます。

- 【質問内容】
- ・これまでに婦人科を受診したことはありますか?
- ・最終月経はいつですか?
- ・月経は不順ですか?
- ・月経痛はありますか?
- ・月経以外の出血はありますか?
- ・初潮はいつですか?
- ・妊娠されたことはありますか?
- ・現在薬を服用していますか?
ロッカーにて検査着に着替えて頂きます。なおストッキングや靴下は脱ぎ、時計、指輪、ネックレス、ピアスなどのアクセサリー類はすべて外します。

事前に記入した問診表をもとに、医師が問診致します。ここでは遠慮なく普段の生活で気になる症状など医師へ話しましょう。
内診台に上がり、婦人科医が子宮頸部や膣の内部に出血の有無やびらん(ただれ)などがないかを調べます。 内診台はカーテンで仕切られているので、内診中は医師と顔をあわせることはありません。
引き続き、婦人科医が子宮頸部を綿棒などで軽くこすって細胞をとります。細胞採取は2~3分程度で終わり、痛みもほとんどありません。ただし妊娠中の人や採取箇所にびらんがある人は、軽い出血を起こすことがあります。
この検査も婦人科医が行います。使い捨てのキャップをかぶせた細い超音波器具を膣内に挿入して、はね返ってくる超音波を見ながら子宮の状態を調べます。子宮がん検診をする場合には経膣エコー検査も重要な検査となります。経膣エコー検査は、子宮だけでなく卵巣なども観察できます。
検査が終わったらロッカーにて着替えを済ませ終了となります。所要時間は約●分くらいとなります。検査結果は約●日後に郵送致します。
検診結果
子宮がん検診後、検査結果が届きます。 異常なしの場合は、今後も定期的な検診を受けましょう。 細胞診検査結果が、各検査ごとにクラスの表示がされていた場合は、 2次検査(精密検査)となります。
子宮がん検診の結果、2次検査が必要となるのは受診者の1%程度です。また、精密検査を受けた人のうち、実際に子宮頸がんが発見されるのは一部であり、「要精密検査」イコール「子宮頸がん」ではありません。子宮がん検診の「細胞診」で異常な細胞が見つかった場合、細胞の様子をさらに詳しく調べるため に精密検査が必要となります。精密検査では、「コルポスコピー診」と「組織診」が行なわれます。
子宮がん検診について
子宮頸部細胞診クラス分類/ベセスダ分類
| クラス分類 | ベセスダ分類 | 推定される病変 |
|---|---|---|
| クラスⅠ、クラスⅡ | ― | 正常の範囲 |
| クラスⅡb | CIN1 | 軽度~中度の異型上皮の疑い(精密検査が必要) |
| クラスⅢa | CIN1 | 軽度~中度の異型上皮の疑い(精密検査が必要) |
| クラスⅢb | CIN2 | 高度異形上皮の疑い(悪性疾患の可能性あり・精密検査が必要) |
| クラスⅣ、クラスⅤ | CIN3 | 早期あるいはそれ以上の子宮頸がんが疑われる(精密検査が必要) |
子宮体部細胞診クラス分類
| クラス分類 | 推定される病変 |
|---|---|
| クラスⅠ、クラスⅡ | 正常の範囲 |
| クラスⅡb | 炎症・内膜増殖の疑い(精密検査が必要) |
| クラスⅢa | 炎症・内膜増殖の疑い(精密検査が必要) |
| クラスⅢb | 異型内膜増殖の疑い(悪性疾患の可能性あり・精密検査が必要) |
| クラスⅣ、クラスⅤ | 0期あるいはそれ以上の子宮体がんが疑われる(精密検査が必要) |
※ 子宮内膜が過剰に増殖して異常に厚くなっている状態を子宮内膜増殖症(しきゅうないまくぞうしょくしょう)、その中に細胞異型がみられるものを、異型子宮内膜増殖症(いけいしきゅうないまくぞうしょくしょう)といいます。異型子宮内膜増殖症は、子宮体がん進行期分類の0期にあたり、治療をはじめます。











